​ルーム板橋本町 Room I

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個人所有されていたワンルーム賃貸の全面改修

​「ワンルーム賃貸」という価値を変えられるような改修を行って、付加価値をつけたいというのがクライアントの希望だった。

1976年にワンルームタイプの住戸が発明※されてから、単身生活者に焦点を当てた多くのワンルーム住戸が作られてきたが、今回改修した住戸も他と大差はなく、3点ユニットバス、ミニキッチン、個室と若干の収納が備わった標準的なものだった。

計画地は、最寄駅徒歩3分(東京23区内)の商業地域に1980年代に建てられた7階建ワンルームマンションの一室で、6階部分の角部屋だった。

 

面積はかなり限られているが、細かく寸法をおさえながら計画することで、ひとりの為の住まいとしてつくられてきた単調なワンルームを、小さな居場所がたくさん発生する生活空間に改修することを提案した。

そこでまず、2.7m×6.85mの住戸全体を中央で2分割する壁を通し、ワンルーム空間に2つの領域をつくった。

 

この壁の設置によって、

玄関側の空間には玄関からバルコニーまでを一続きにする「長さ」が意識され、

バルコニー側の空間には窓際の「明るさ」が意識される。

ワンルームであったときに意識された部屋の大きさが転換される感覚を引き起こせると考えた。

壁面には窓や開口をつくって、いくつかの居場所と回遊性をつくり、空調は全体でシェアすることにした。

 

改修後、新たに募集をかけ、現在は、若いカップルによって住まわれている。​

※元祖ワンルームマンションはメゾン・ド・早稲田(16.5㎡・1976年)(住まいと家族をめぐる物語ー男の家、女の家、性別のない部屋 西川祐子 集英社新書 参照)
 

 

 

用途       :共同住宅

延床面積 :18.50㎡

階数       :6階部分

構造規模 :SRC7階建(31戸)

築年数  :築30年(1990年)

​撮影   :松浦範子

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